風光明媚な洗足池

東京都大田区にある洗足池(せんぞくいけ)。ここは桜の名所としても知られている。

「洗足池」。この変わった名前は、鎌倉時代の日蓮聖人が足を洗ったことにちなんでいる。動画の最後に映っているのは、日蓮ゆかりの袈裟懸けの松(6代目)。同大田区には、日蓮宗大本山池上本門寺もある。

江戸時代には、歌川広重『名所江戸百景』にもなった。風光明媚な場所として知られる。この地を気に入り、幕末から明治にかけて活躍した勝海舟も気に入って別邸を構えた。

池は、ぐるりと回れるように整備されている。池の周辺にも、小高い丘のような桜山や子供たちが遊べる公園もある。とても居心地のいい場所だ。ここにいるだけで、気持ちが安らぐ。私もかつて10年以上、近くに住んでいた。

春の桜、夏の灯ろう流し、秋祭り、紅葉など、四季折々の楽しみもある。

⇒ 洗足池 灯ろう流しの記事はこちら

『花とアリス』

洗足池は、『花とアリス』(岩井俊二監督)で、蒼井優のデートシーンに使われたロケ地。喫茶店のシーンは、池に面したテラス・ジュレ(現在は閉店、建物はまだある)。

勝海舟記念館 夏オープン予定

勝海舟記念館(夏オープン予定)

この洗足池に、勝海舟が別邸を構えたことはすでに述べた。洗足池のほとりには、勝夫妻の墓がある。また、勝が慕った西郷隆盛を祀った南洲西郷先生留魂祠もある。そして、今年2019年の夏には、大田区立 勝海舟記念館がオープンする。

勝海舟といえば、江戸無血開城の立役者。西郷隆盛率いる官軍は、すでに池上本門寺に本陣を構えていた。江戸総攻めのためだ。江戸は、当時世界最大規模の都市。100万人が住んでいた。

江戸を攻めるのはたやすいだろう。火をつければいい。江戸城の天守閣は、200年前にすでに焼け落ちている。しかし町を焼けば、新政府は不人気となる。それは、歴史を引くまでもなく分かっている。火をつけずとも、戦になれば被害は甚大だ。しかし、それでも、西郷はこう考えていただろう。幕府は潰さねばならぬ。徳川は焼いて、灰にせねば。

「このあたりでよいではないか」と勝が言ったかどうか。薩摩藩邸、そして本陣 池上本門寺まで出向いて、幕臣 勝と西郷は会談を持った。大政奉還後、徳川慶喜は鳥羽・伏見の戦いにおいて、錦の御旗の立った敵に対し逃走した。その処遇として慶喜の水戸謹慎、兵器・軍艦明け渡しなどが取り決められた。事は決した。

江戸城は、血を流すことなく明け渡された。

江戸、今の東京にとって、勝海舟の功績は大きい。勝の愛した洗足池に記念館ができるのは喜ばしいことだろう。

しかし、北越、会津、東北、函館の戦(戊辰戦争)が苛烈を極めたことも忘れてはなるまい。諸藩のや幕臣たちは、言うなれば、江戸の徳川のために戦った。

注)勝海舟の方でも、官軍の進撃があれば、町に火を放つ計画もあったという話も伝わっている。

桜坂

桜坂上交差点(奥に見えているのが桜坂)

福山雅治が歌った、ダブルミリオンの大ヒット曲『桜坂』。この場所は、もともとテレビ番組の収録で使われた。そして、この曲のヒットで、有名になった。

この桜坂も、大田区にある。東急池上線 洗足池からだと数駅、御嶽山(おんたけさん)からいける。東急多摩川線からだと沼部から。普通の住宅街にあるので、そっと見にいくのがいいだろう。

注)東急池上線は3両編成。五反田から蒲田を結んでいる。始発から終点まで乗っても20分ほど。駅間はかなり近い。東急多摩川線も同じような路線。こちらは多摩川と蒲田を結ぶ。

P.S.

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