プロローグ

新宿駅から都庁方向へ向かっての地下通路に、これはある。スバルビルの「新宿の目」。美術家 宮下芳子によるパブリックアートだ。この目は発光する。その光はクルクルと動いたりもする。ゴツンとした硬質な存在感。かなりインパクトがある。

スバルは自動車メーカーのSUBARU。現在は売却され、再開発が進んでいる。

この新宿の目がどうなるか、今、注目されている。

まるでSF映画のような新宿西口

モード学園コクーンタワー

モード学園コクーンタワー

建築は丹下健三による。やはり繭(まゆ)をイメージしているらしい。ふっくらと女性的なデザインで、その他の直線的なビルと対照をなしている。その手前のビルを隔てて、少し見えている裾広がりのビルは、損保ジャパン興亜損保本社ビル。スカートのような曲線を描いている。新宿の高層ビル群には、2人の女がいる。

LOVE(新宿アイランド)

LOVE(新宿アイランド)

現代アーチスト ロバート・インディアナの有名作品。LOVEは、ロバート・インディアナのアイコンになっている。ニューヨークをはじめ、世界中にいくつかあるようだ。

新宿アイランドの一角にある。円形のオープンスペースも心地いい。私は、新宿アイランドビルのエクセルシオールカフェでひと休みした。

新宿住友ビル

新宿住友ビル

通称「三角ビル」。ビルの出入口付近は工事をしていた。外から見上げても、大きなビルという印象しかない。しかし、中へ入ると、このビルが三角形であることが確認できる。ロビーから天井のガラスを見上げれば、最上階まで吹き抜け構造であることがわかるのだ。

ここの33階には、平和祈念展示資料館がある。以前、『ゲゲゲの鬼太郎』の水木しげるによるポスターをよく見かけた。庶民の生活と戦争、その両面から戦争というものを感じることができる。

東京都庁舎

東京都庁舎

これは、教会なのだ。ゴシック建築様式のファサード(建物正面部)なのだ。もちろんご存知のとおり、実際は教会ではなく、東京都庁舎。建築家の丹下健三は、都庁舎をゴシック様式のイメージでデザインしたようだ。おそらく、パリのノートルダム大聖堂のような。

ヨーロッパからの旅行者なら気づくかもしれない。しかし日本人だと、アニメ『超時空要塞マクロス』のような宇宙船か、映画『ブレードランナー』に出てくるような建築物を思い浮かべるかもしれない。いずれにせよ、SF映画のような、見るものを圧倒するスケール。おびただしい数の窓が緻密に配されている。

これまでに、同じ建築家が2回登場した。丹下健三は、印象的な東京の風景を創造した。もはや、この都庁舎を除いて、新宿をイメージすることはできまい。お台場のフジテレビ社屋もまたしかりである。

新宿駅(小田急百貨店)

新宿駅(小田急百貨店)

JR新宿駅は、乗降者数が世界一である。1日に300万以上の人が大流となって押し寄せる駅だ。ギネスにも認定されている。しかしながら、JR新宿駅舎のイメージはあるだろうか? 新宿駅と言われて、改札口は思い出せるが、駅舎そのものはひょっとして思い出せないかもしれない。

実は、南口から出たところにJR新宿駅舎自体はあるのだが、西口も、東口も、南口も、商業ビルに埋もれている。いや、新宿駅はもはや駅に止まらず、新宿の街に一体化しているのかもしれない。

思い出横丁

思い出横丁

なんとほっこりとする名か。「新宿西口横丁」や「赤ちょうちん横丁」ではない。「思い出横丁」なのである。「思い出」は過去にある。いつだって振り返るものだ。そして、いつまでもなくならない。だから、いつでも拠り所になる。

思い出横丁は、ここに集う人にとって、きっと心の拠り所なのだ。

夜を飾るネオンとレトロな酒場のある新宿東口

新宿アルタ

新宿アルタ

新宿で待ち合わせといえば、「新宿アルタ前」。数年前に終了してしまったが、お昼の国民的テレビ番組『笑っていいとも!』はここで生収録されていた。正午になると全国のテレビで、アルタの外観も映っていた。全国的に最も知名度の高いビルの1つだろう。

歌舞伎町

歌舞伎町

ネオンが瞬いている。いや、チラチラとしてしまっているのは、カメラの設定上の問題だ。でも、ネオンの光がギラギラと目に飛び込んでくる印象は捉えているかもしれない。

歌舞伎町では「ぼったくり被害」を喚起する音声アナウンスが路上で流れている。行政の努力もあって、数年前より風通しが良くなった印象がある。

ゴジラヘッド(TOHOシネマズ新宿)

ゴジラヘッド(TOHOシネマズ新宿)

ゴジラが顔を出しているTOHOシネマズ新宿。都内最大級の映画館だ。

ロボットレストラン

ロボットレストラン

外国人旅行者のYouTube動画によく登場する。看板のカラーリング、店構えはキッチュな(けばけばしい)思い切ったデザイン。

新宿ゴールデン街

ロボットレストラン

思い出横丁が和風の「居酒屋」の集まりなら、新宿ゴールデン街は洋風の「バー」の集まりだ。大きな靖国通りから奥へ入った路地裏に、新宿ゴールデン街はある。外国人がたくさん訪れていたが、場所はちょっとわかりにくいだろうなと心配になる。灯りが点った小さな看板も魅力的。

お店自体はとても小さく、ほとんどの店がカウンター程度しかない。その狭さが他のお客さんとの隔たりをなくす。店に入れば、必ずといっていいほど他のお客さんと話す。このような人とのふれあいを楽しみたい人にはオススメだ。

エピローグ

新宿では、白昼夢を見る。まるでSF映画のようなビル群、夜を飾るネオン、レトロな酒場。我々は一様に、異世界にさまよい込んだ、異邦人となってしまう。

都市の驚異に見入るしかない、ただの目となるのだ。

P.S.

あなたに、この記事を楽しんでもらえたなら嬉しい。ツイート、いいね!、YouTubeチャンネル登録・高評価もありがたい。参考と励みにしている。ブックマークもお忘れなく。